「地域名+業種」のようなキーワードで上位表示を目指したものの、まったく順位が上がらない——多くの小規模店舗が経験する壁です。こうしたキーワードは検索される回数が多い分、競合も多く、資金力のある大手や老舗が上位を占めていることがほとんどです。無理に同じ土俵で戦うより、別のアプローチを考えたほうが、現実的な成果につながります。限られたリソースをどこに集中させるかという発想の転換が、結果につながる近道になります。
この記事では、店舗サイトがビッグキーワードで正面から戦わずに、着実に見つけてもらうためのキーワード選定の考え方を解説します。
ビッグキーワードで戦うことが難しい理由
「東京 カフェ」「渋谷 美容室」のような、地域名と業種名だけを組み合わせたキーワードは、検索される回数こそ多いものの、該当する店舗の数も膨大です。長年運営を続けてきた実績豊富な競合サイトや、大手が運営するポータルサイトと同じ検索結果で戦うことになり、開業間もない小規模店舗が上位表示を目指すのは非常に困難です。
ロングテールキーワードという考え方
ロングテールキーワードとは、検索される回数は少ないものの、検索する人の意図がより具体的で絞り込まれたキーワードのことです。「渋谷 美容室 白髪染め 個室」のように、条件を重ねたキーワードは、検索回数こそ少なくても、その分競合も少なく、かつ検索する人の意図が明確です。検索意図が明確であるほど、実際の来店や問い合わせにつながりやすいという特徴もあります。
ロングテールキーワードの見つけ方
顧客からよく聞かれる質問をヒントにする
日々のやり取りの中に、検索キーワードの種がすでに眠っていることに気づくはずです。
来店した顧客から実際に聞かれる質問や要望は、そのまま検索されているキーワードのヒントになります。「駐車場はありますか」「個室はありますか」といった質問は、多くの人が検索の際にも意識している条件です。
競合が対応していない条件を探す
近隣の競合店舗のホームページを確認し、明記されていない条件(例:早朝営業、キッズスペース、バリアフリー対応など)を自店舗が満たしている場合、その条件をキーワードとして打ち出すことで、競合と差別化できます。すでに満たしている条件を「言語化していないだけ」というケースは意外と多く見つかります。
地域名の粒度を変えてみる
大きな地域名では埋もれてしまう情報も、粒度を細かくすることで独自の存在感を発揮しやすくなります。
市区町村名だけでなく、駅名や地域の通称、隣接するランドマークなど、より細かい地域の粒度でキーワードを考えてみると、検索されているのに対応するページが少ない「隙間」が見つかることがあります。
実際にキーワードを検索してみる
考えたキーワードは、必ず実際に検索エンジンで検索してみましょう。どんな競合が表示されるか、検索結果にどんな情報が求められていそうかを確認することで、そのキーワードで戦えそうかどうかの感触をつかめます。検索してみて強豪ばかりが並ぶようであれば、さらに条件を絞り込む余地があるということです。
ロングテールキーワードでページを作る際の注意点
ロングテールキーワードごとに機械的にページを量産すると、内容の薄いページが増え、かえって評価を下げてしまうことがあります。ロングテールキーワードは、あくまで「本当にその条件に対応している場合」に、具体的な情報とあわせて記載することが前提です。実態のない条件を並べるだけのページは避けましょう。
キーワードカニバリゼーションに注意する
良かれと思って作ったページが、意図せず自分自身の競合になってしまうこともあります。
似たようなキーワードを狙った複数のページを作ってしまうと、サイト内で評価が分散し、どのページも上位表示されにくくなる「カニバリゼーション」という現象が起きることがあります。キーワードごとにページを作る際は、既存ページと内容が重複していないか事前に確認しましょう。詳しくはキーワードカニバリとは?SEOへの悪影響と対策のコツで解説しています。
キーワードごとにページを分けるか、1ページにまとめるか
関連性の高いロングテールキーワードが複数ある場合、無理に1つずつページを分けるのではなく、1つのページの中でh3見出しを使って複数の条件を扱う方法もあります。ページ数を増やしすぎると管理の手間も増えるため、内容のまとまりに応じて柔軟に判断しましょう。
ビッグキーワードを完全に諦める必要はない
短期の成果はロングテール、長期の資産づくりはビッグキーワードという二段構えで考えましょう。
ロングテールキーワードを中心に据えつつ、長期的にはビッグキーワードでの露出も目指すという二段構えの考え方もあります。ロングテールキーワードで着実にアクセスと評価を積み重ねていくことが、結果的にサイト全体の評価向上につながり、時間をかけてビッグキーワードでの順位改善にも寄与することがあります。
キーワード選定は一度きりの作業ではない
事業内容が変わったり、新しいサービスを始めたりするたびに、狙うべきキーワードも変化していきます。一度決めたキーワードにこだわり続けるのではなく、定期的に見直しの機会を設けることをおすすめします。
店舗サイトのキーワード選定で見られる傾向
店舗サイトのホームページ制作に関わっていると、開業したばかりの店舗ほど、検索回数の多いビッグキーワードだけを意識してしまう傾向があります。実際には、来店した顧客から聞かれる具体的な質問や条件をヒントにしたロングテールキーワードのほうが、限られたリソースの中で着実に成果につながりやすいことが多いようです。
よくある質問
Q. ロングテールキーワードは何個くらい用意すればいいですか?
A. 明確な目安はありませんが、無理に数を追うより、実態に即した具体的なキーワードを、内容を伴う形で少しずつ増やしていくことをおすすめします。
Q. ロングテールキーワードの検索順位はどう確認すればいいですか?
A. 実際に検索して確認する方法が基本です。順位計測ツールを使えば、複数のキーワードの推移をまとめて確認できます。
Q. ビッグキーワードのページはまったく不要ですか?
A. 不要ではありません。トップページなど、事業全体を紹介するページとしては引き続き重要です。ロングテールキーワードのページと役割を分けて考えましょう。
Q. ロングテールキーワードは記事本数が多いほど有利ですか?
A. 本数よりも、それぞれのページが実態に即した具体的な内容になっているかが重要です。記事数の目安についてはSEOに必要な記事数の目安でも解説しています。
まとめ
戦い方を変えることも戦略の一つです。ビッグキーワードでの上位表示が難しい小規模店舗こそ、ロングテールキーワードを活用した着実な情報発信が現実的な戦略です。顧客の具体的な質問や条件をヒントに、実態に即したキーワード選定を進めましょう。
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