飲食店ホームページ、自分で作る?制作会社に頼む?判断基準

飲食店ホームページ、自分で作る?制作会社に頼む?判断基準

飲食店のホームページを自分で作るか、制作会社に頼むか。この判断は、デザインの得意・不得意よりも、「仕込みと接客の合間に、作る時間と更新し続ける時間を出せるか」でほぼ決まります。飲食店は他の業種と比べても、日中にまとまった作業時間を確保しにくい仕事だからです。

なお、「そもそも飲食店にホームページが必要か」という論点は飲食店にHPはいらない?の記事で扱っています。この記事は「持つとして、自作と依頼のどちらが向くか」に絞って解説します。

※本記事は2026年7月時点の情報をもとに執筆しています。

判断基準は「時間を出せるか」——飲食店ならではの事情

飲食店の1日に「ホームページの時間」はどこにあるか

仕込み、営業、片付け、発注、シフト調整——飲食店の1日を分解すると、アイドルタイムにも仕事が詰まっていて、腰を据えたPC作業に使える時間は営業後の深夜くらいしか残らない、というのが多くのお店の実情です。疲れた状態での深夜作業は進みが遅く、「気づいたら数ヶ月止まっていた」という結果になりやすい。自作を選ぶかどうかは、この現実を前提に判断する必要があります。

注意したいのは、SNSの更新と同じ感覚で「なんとかなるだろう」と始めてしまうことです。インスタの投稿は5分の隙間時間でできますが、ホームページ作りは構成・文章・写真選び・ツール操作の習得という、連続した作業時間を必要とする性質の違う仕事です。ここを混同すると、時間の壁に突き当たります。

「作る時間」と「更新し続ける時間」は別物

ホームページは作って終わりではなく、メニュー改定や営業時間の変更のたびに更新が発生します。飲食店は季節メニューや価格改定など更新のきっかけが多い業種なので、「一度がんばって作る時間」だけでなく「毎月の更新時間」まで出せるかを考えてください。業種を問わない一般的な判断軸は自分で作る/頼むの判断基準でも解説しています。

自分で作る場合のリアル

向いているのはこんな人

開業準備中でまとまった時間がある方、PC作業に抵抗がない方、お店の世界観を自分の手で表現したい方には、自作も十分に選択肢です。無料・低価格のツールも充実しており、費用を最小限に抑えられるのは自作の明確な利点です。

つまずきやすいのは「写真の整理」と「開業後」

自作でつまずくポイントは、ツールの操作よりも素材です。撮りためた写真から選べない、メニューの文章が書けない——ここで手が止まります。そして最大の落とし穴が開業後です。営業が始まると更新時間が消え、開業時の情報のまま止まったサイトになりがちです。挫折の典型パターンと対策は飲食店HP制作で挫折しない方法で詳しく解説しています。

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制作会社に頼む場合のリアル

任せられることと、それでも自分がやること

デザイン・構築・公開作業はすべて任せられますが、写真の提供と内容の確認は自分の仕事として残ります(写真は多いほど良いが1枚からでも可)。それでも、慣れない作業に深夜の時間を溶かすのと、営業の合間に確認だけするのとでは、負担がまったく違います。

費用は「自分の時給」と比べて考える

依頼には当然費用がかかります。ただ、自作にかかる数十時間を営業や仕込みに充てた場合の価値と比べると、単純な出費ではなく時間の買い戻しとして計算できます。金額の目安は費用相場の記事で確認してください。

状況別・どちらが向いているか

開業準備中:時間はあるが、やることも多い

開業前は比較的時間を作れる時期ですが、物件・内装・保健所・仕入れと並行タスクが山積みの時期でもあります。ホームページに割ける時間が読めないなら、依頼して「開業日に間に合う」ことを確実にする価値は大きいです。自作するなら、開業直前ではなく、時間に余裕のある早い段階で着手してください。

営業中のお店:時間がないなら迷わず任せる

すでに営業しているお店が自作に挑戦する場合、頼れる時間は定休日と深夜だけです。数ヶ月かけても完成しないリスクを考えると、営業中のお店ほど依頼のメリットが大きくなります。

家族・スタッフに任せられる人がいる場合

家族やスタッフにPCが得意な人がいるなら、自作の現実味は一気に上がります。ただし「その人が辞めたら誰も触れない」という属人化のリスクだけは、始める前に考えておいてください。

よくある失敗

開業前に自作したまま、開業後に放置する

最も多い失敗です。営業時間や価格が変わっているのにサイトが古いままだと、間違った情報でお客様を迎えることになり、無いより悪い状態にもなり得ます。自作を選ぶ場合は、「月に1回、営業後30分」など更新の時間を先に決めてしまうのが対策です。

「安いから」だけで依頼先を決める

依頼する場合も、価格だけで選ぶと、掲載できる情報が少なすぎたり、修正のたびに追加費用がかかったりと、別の問題が起きます。含まれる範囲と契約期間を確認してから決めましょう。

こだわりすぎて公開日が決まらない

自作の場合に特に多いのが、細部のデザインにこだわり続けて公開が延び、開業やイベントに間に合わなくなるケースです。ホームページは公開後にいくらでも直せます。基本情報が揃った時点でまず公開し、育てていく前提に切り替えるだけで、この失敗は避けられます。

よくある質問

Q. まだ「必要かどうか」から迷っています。

A. まずは必要性の判断から整理するのがおすすめです。飲食店にHPはいらない?の記事で、持つべきお店・そうでないお店の分かれ目を解説しています。

Q. 途中まで自作したものを、制作会社に引き継いでもらえますか?

A. 多くの場合可能です。書きためた文章や写真はそのまま活かせるため、無駄にはなりません。ツールによってはデータの移行に制約があるので、引き継ぎたい内容を伝えて相談してみてください。

Q. 作るのは自分で、更新だけ頼むことはできますか?

A. サービスによりますが、更新代行や保守のみの契約を受けている会社もあります。逆に「制作は任せて、日々のお知らせ更新だけ自分でやる」という分担も可能です。どこまで自分で持つかを先に決めると、依頼先も選びやすくなります。

Q. サブスク型は自作と依頼のどちらに近いですか?

A. 制作をプロが担当する点で「依頼」に近い形ですが、初期費用を抑えて始められる点と、月額の中で更新まで任せられる点が通常の依頼と異なります。時間が出せない飲食店との相性が良い仕組みです。

まとめ

飲食店のホームページは、「作る時間」と「更新し続ける時間」を営業と両立できるなら自作、できないなら依頼——この基準で考えると後悔しにくくなります。どちらを選んでも、写真と基本情報の準備は自分の仕事として残るので、まずは手元の素材を整理するところから始めてみてください。迷ったら、これからの3ヶ月の時間の使い道を書き出してみて、ホームページ作りに充てられる時間が具体的に見えてこないなら——それが答えです。

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