注文住宅を検討している人と、リフォームを検討している人では、抱えている悩みも、依頼先を選ぶ基準もまったく異なります。それにもかかわらず、多くの工務店のホームページは、両方の業態を同じ構成・同じ訴求で扱ってしまいがちです。
この記事では、注文住宅とリフォーム、それぞれの検討者の違いを踏まえた、ホームページでの訴求ポイントの違いを解説します。
なぜ業態によって見せ方を変える必要があるのか
注文住宅の検討者は「理想の暮らしをゼロから形にしたい」という期待を持って情報収集をしている一方、リフォームの検討者は「今の悩みを解決したい」という切実な課題を抱えていることが多く、心理状態がまったく異なります。同じトーンで訴求してしまうと、どちらの層にも中途半端にしか響かないページになってしまいます。
検討期間の長さも異なります。注文住宅はじっくり時間をかけて比較検討されることが多い一方、リフォームは「困っているから早く解決したい」という即時性の高い検討になりやすく、ホームページに求められる情報の出し方も変わってきます。
注文住宅:理想の暮らしへの期待に応える
意識したいポイント
注文住宅の検討者は、間取りやデザインの自由度、こだわりを実現できるかどうかを重視します。施工事例では、完成後の暮らしがイメージできる写真や、「家族の希望をどう反映したか」というストーリーを中心に構成しましょう。土地探しから設計、着工までの全体の流れを示すことも、初めての住宅取得で不安を抱える層には安心材料になります。打ち合わせの回数や設計に関われる範囲を具体的に示すことも、比較検討の材料として喜ばれます。
予算感の伝え方
注文住宅は自由度が高い分、予算の見通しが立てにくいと感じる検討者が多くいます。坪単価の目安だけでなく、「標準仕様でこの価格帯」「こだわりを追加するとこう変わる」といった、選択肢に応じた価格の考え方を示すと、比較検討がしやすくなります。
設計の自由度と対応可能な範囲
どこまで要望を反映できるのかは会社によって差があります。規格住宅に近いのか、フルオーダーに対応できるのかを明確に伝えておくと、検討者の期待値と実際の対応範囲のズレを防げます。
土地探しからの相談対応
土地をまだ持っていない検討者も多いため、土地探しの段階から相談できることを伝えておくと、早い段階での接点を持ちやすくなります。
リフォーム:切実な悩みへの具体的な解決策を示す
意識したいポイント
リフォームの検討者は、「水回りが古くなって困っている」「収納が足りない」といった具体的な悩みを解決したいと考えています。Before/Afterの写真を中心に、どんな悩みをどう解決したのかを具体的に示すことが、注文住宅以上に重要になります。撮影のポイントは施工事例ページの作り方で解説しています。
工期と生活への影響を伝える
リフォーム中は生活しながらの工事になることも多く、「工事中はどう過ごせばいいのか」「工期はどれくらいかかるのか」という不安は、注文住宅にはない固有の悩みです。工事中の生活への影響と、それを軽減する工夫があれば、あわせて紹介しましょう。仮住まいの要否や、水回りが使えない期間の目安まで示せると、より安心してもらえます。
部分リフォームへの対応も明記する
「水回りだけ」「一部屋だけ」といった小規模なリフォームにも対応しているかどうかは、依頼者が問い合わせるかどうかを左右する重要な情報です。対応可能な規模の幅を具体的に示しておきましょう。
共通して押さえておきたい信頼材料
業態は異なっても、資格・許可番号や保証内容、施工後のアフターフォロー体制といった信頼材料は、どちらの検討者にとっても重要な判断材料です。業態ごとの見せ方を工夫しつつ、こうした基本的な信頼情報は両方のページで一貫して伝えるようにしましょう。
外構・エクステリアの扱い方
新築・リフォームに加えて外構工事も手がける場合は、外構専用のページを設けるか、それぞれの業態ページの中で対応可能な範囲として明記しておくと、検討者が問い合わせる前に自社で対応できる工事かどうかを判断しやすくなります。
両方の業態を扱う場合のホームページ構成
新築とリフォームの両方を手がける会社の場合、トップページで両方の入り口を用意し、それぞれ専用のページに誘導する構成がおすすめです。1つのページに両方の情報を混在させると、どちらの検討者にとっても情報が探しにくくなります。専門分野ごとにページを分ける考え方は、他業種でも共通しており専門分野別、行政書士ホームページの作り方でも同様の考え方を紹介しています。
業態別の反応の違い
注文住宅は暮らしのイメージが伝わる写真への反応が良く、リフォームはBefore/Afterの具体性への反応が良いなど、業態によって「刺さる見せ方」が異なる印象があります。両方を同じトーンで作るのではなく、業態ごとに写真の選び方や文章の重点を調整することをおすすめしています。
同じ会社が手がけた実例でも、注文住宅向けとリフォーム向けとで紹介の仕方を変えるだけで、それぞれの検討者からの反応が明らかに変わるという声もよく耳にします。
リニューアルを検討する際の視点
すでにホームページはあるが、事業の軸が新築中心からリフォーム中心に変わった、あるいはその逆といった変化がある場合は、ホームページの構成そのものを見直すタイミングかもしれません。判断基準については工務店のホームページリニューアル、判断基準とタイミングで詳しく解説しています。
よくある質問
Q. 新築とリフォーム、どちらのページを優先して作るべきですか?
A. 現在の受注比率や、これから力を入れたい分野に応じて優先順位を決めましょう。両方を同時に充実させる必要はなく、優先度の高い方から着手して問題ありません。
Q. 外構やリノベーションも扱う場合はどうすればいいですか?
A. 業務の幅が広い場合も、基本的には検討者の悩みの種類ごとにページを分ける考え方が有効です。外構であれば「外まわりの悩み」を軸にページを構成しましょう。
Q. リフォームの方が写真の枚数を多く用意すべきですか?
A. 枚数の目安はありませんが、リフォームはBefore/Afterのセットで見せる分、結果的に写真点数が多くなる傾向があります。無理に枚数を揃える必要はなく、1枚からでも掲載は可能です。
Q. 業態ごとにデザインのトーンも変えるべきですか?
A. デザイン全体を大きく変える必要はありませんが、写真の選び方や文章の重点を業態に合わせて調整するだけでも、伝わり方は大きく変わります。
まとめ
注文住宅とリフォームでは、検討者の心理状態も重視するポイントも異なります。業態ごとにページを分け、それぞれの悩みに合わせた見せ方を意識することで、より多くの検討者に響くホームページになります。
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